水石とは、想像の世界を覗き込む。 のぞく楽しみだといえる そこに「あな」があるととってもいい
「愛石」6月号(2020年)を読む
表紙は千件石。先月と続いて北海道の石なので道民としては嬉しいね。僕も結構持ってい産地の石である。特徴は色合いも形も安定していて、いろいろな形もあって楽しめる石だと思う。表紙の石は真ん中やや左に穴が空いている。 これを水石の世界では「抜け」といって石の見所として愛されるポイントのひとつ。基本、石に加工ができない水石では、本当に抜けのある石が珍しい。 探石(川や山で石を取りに行くこと)でもなかなか見つけられない。あったら一個だけでも収穫あり!という感じ。そうした見つかりにくい貴重性に加えて、もうひとつ利点がある。それのほうがメインなんだけど、その説明をすると、
「抜け」は見る側にひとつの石から、山水景(自然のイメージ)を想像させる水石にとって、とてもイマジネーションを刺激するのだ。自然の中に存在する「あな」。それを洞窟と捉えることができるし、本当に抜けたあなとも捉えることができる。
どちらにしても、なんとも石に味わいがで出て、石を見立てる楽しみがある。
「抜け」(あな)は水石家の心を捉える。
次号の「愛石」も楽しみにしたい。 「愛石」は水石の専門誌。定期購読している唯一の雑誌。 水石好き、興味のある人にはぜひ読んでみて欲しい。 入手方法などは以下から。 愛石ウェブサイト http://www.ai-seki.com/index.html
石 川 伸 一 掌 / 水石愛好家
https://qzj12432.wixsite.com/tanagokoro
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