Tanagokoro 盆栽と水石

2020年5月9日

あなの美意識。「愛石」6月号(2020年)を読む

最終更新: 2020年12月20日


 

水石とは、想像の世界を覗き込む。
 
のぞく楽しみだといえる
 
そこに「あな」があるととってもいい


 
愛石」6月号(2020年)を読む


 
表紙は千件石。先月と続いて北海道の石なので道民としては嬉しいね。僕も結構持ってい産地の石である。特徴は色合いも形も安定していて、いろいろな形もあって楽しめる石だと思う。表紙の石は真ん中やや左に穴が空いている。
 

 
これを水石の世界では「抜け」といって石の見所として愛されるポイントのひとつ。基本、石に加工ができない水石では、本当に抜けのある石が珍しい。
 

 
探石(川や山で石を取りに行くこと)でもなかなか見つけられない。あったら一個だけでも収穫あり!という感じ。そうした見つかりにくい貴重性に加えて、もうひとつ利点がある。それのほうがメインなんだけど、その説明をすると、

「抜け」は見る側にひとつの石から、山水景(自然のイメージ)を想像させる水石にとって、とてもイマジネーションを刺激するのだ。自然の中に存在する「あな」。それを洞窟と捉えることができるし、本当に抜けたあなとも捉えることができる。
 

 
どちらにしても、なんとも石に味わいがで出て、石を見立てる楽しみがある。
 
「抜け」(あな)は水石家の心を捉える。
 

 

次号の「愛石」も楽しみにしたい。
 
「愛石」は水石の専門誌。定期購読している唯一の雑誌。
 
水石好き、興味のある人にはぜひ読んでみて欲しい。
 
入手方法などは以下から。
 

 
愛石ウェブサイト
 
http://www.ai-seki.com/index.html


 

 
石 川 伸 一 掌 / 水石愛好家
 
https://qzj12432.wixsite.com/tanagokoro